自分自身で変わることが可能なのです

老子

ダリア

ダリア

老子の言葉

第52章 自分自身で変わることが可能なのです

この世には始まりがあり、それを原始の母と呼びます。
その母親のことが理解できれば、その子ども(この世)のことも知ることができます。その子ども(この世)のことを理解して、その原始の母親(大いなる存在)を大切にしていれば、その人間は生涯にわたり危険に遭うことがありません。

人間は肉体の穴(目耳口鼻・性器・肛門)という穴を塞ぎ、そこから起こる欲心を閉じることができれば、生涯にわたり疲れることがありません。また、快楽のための穴を開いて、欲情にとらわれている限り、一生救われることがありません。

小さな物事に気づけることを、本当の明知(めいち:優れた知能)と言います。柔軟に臨機応変に生きる人は、本当に強い人間と言えます。

その明知と柔軟さの光をもって、もし自分が明るい心境に日々常に戻ることができますと、自分の身に災いが起こることが絶対ありません。このように実践して生きることは、「自然の流れに従う」という人間の最善の生き方なのです。

柔訳老子の言葉/谷川太一/経済界

子ども(この世)のことさえも理解できずに悩みが続いている場合は、まず原始の母親(大いなる存在)を大切にしていれば安全でいられるということです。
すべての物を創造した大元の存在に自然に感謝できるようになると、この世のことが分かり上手く行くようになっていくのです。そして一生涯同じように続く真理だと老子は言っています。

人間の欲情についてもきっぱりと、感覚的なことを重要視することが悩み続けると言っています。快楽を求める限り悩み続けることになるのです。悩みを無くしたいならば、欲さえもコントロールするということです。いずれ年をとれば関係なくなるのですから、自分で決められるのです。

日常の中の些細な変化や気づきを、見逃さずに自分で対処していくと、大きな問題は起きません。たとえどんなことが起きても、常に明るくポジティブにいることで、不幸なことや事件は起きません。
このように柔軟に自分を変えて生きることが強い人間で、しあわせになることだと言っています。

創造主に感謝を気持ちを持つこと、まわりの人間と自分にも感謝することの大切さを教えています。あとは安全に過ごせます。
人生での悩みは、自分を変えることが重要です。その問題は、自分をどのように変えるかを学んでいるのです。
どんなときも、明るさを忘れないことは真理です。泣いて、悲しんで、怒った後には笑顔に戻る柔軟性を身につけましょう。
自分自身で変わることが可能なのです。悩みがなくなり、強い人間でしあわせになっていくのです。

老子のこの壮大な世界観から、自分の柔軟性伸ばすことが重要であるとの視点が素晴らしい章です。
肉体的な欲求をとりあげて、煩悩を無くするところも人間的で、味わい深いです。
最後の明るく生きることは、誰でもできることをよく言ってくださいました。それこそ感謝です。ありがとうございます。

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